ヘディング


ヘディングは小さな子供にとっては、とても怖いものです。
頭付近にボールが来ると本能的に避けてしまいます。

「よけるなー!」とパパやママが叫んでいるところをよく見かけますが、ちゃんと練習しないと絶対無理です。
気持ちだけで頭をぶつけても怪我をするだけです。

筆者は恐怖を克服させようとは考えず、まず柔らかいボールでしっかりと基本を身につけることに重点を置きました。
(筆者の息子は他の子に比べて少し恐がりで、すぐに痛がるということもあって荒療治は逆効果になるという気がしたのも一因ですが、結果的に良い選択をしたと思います)

そのために柔らかいボールを探していたところ、軽量バレーボールを見つけたので1つ購入し、それで練習することにしました。
このボールは子供に恐怖を与えずに練習するのにちょうど良かったようです。(あまり柔らかすぎると練習にならないので適度な反発力が必要だと思います)
また、胸トラップなどの痛みを伴う練習にも使っています。

ヘディングの練習をするとおでこの表面が痛くなります。
これは柔らかいボールでやっても同じことですので、一度に練習し過ぎないようにしましょう。
また、頭は大事なところですがら強いボールを投げたり蹴ったりしないようにしましょう。

基本が身につき、自信がつけば、試合中自然にヘディングするようになります。
親が焦らないようにしましょう。

練習方法
  • 柔らかいボールが用意できていたら子供にさわらせて、当たっても痛くないことを確認させましょう
  • 次に、ボールを当てる場所を確認しましょう
  • ヘディング1
    • 当てる場所はおでこと髪の境目
    • 中指でトントンとたたき、どこが堅くて痛みが少ないか確認


  • 当てる場所が確認できたら、3~4m離れて、アンダーパスでふわっと頭にボールを投げ、それをヘディングで胸に向かって返させます
  • ヘディング1
    • ボール高く上げすぎると難しくなるので、弱いボールを打点に向かって投げます
    • 足や体を使い、首を動かさないように
    • 投げ手の胸に返させる
    • ボールをできるだけよく見させる
      (当たる前に目を閉じてしまうのは、この段階では仕方ない)


  • 上手くできるようになったら、もう少し離れて(5mくらい)アンダーパスでふわっと頭にボールを投げ、それをヘディングで足下に向かって返させます
  • ヘディング1
    • 投げ手のトラップしやすいところに落とさせる
    • 顔に当たりやすいので注意(怖がらせてはいけない)


  • さらに上手くできるようになったら、アンダーパスでふわっと頭を越えるようにボールを投げ、ジャンプしてヘディングさせます
  • ヘディング1
    • 子供の後ろにボールを落とす感じで投げる
    • 強くヘディングするよりも、ジャンプして当てるタイミングを重視します


  • もっと上手くできるようになったら、斜め前からアンダーパスでふわっとボールを投げ、1,2歩踏み込んでジャンプしヘディングシュートさせます
  • ヘディング1
    • 落とす場所を何かでマークし、キーパーを想定する
    • 投げ手はマークから左右に離れてボールを投げる
    • しっかりボールをたたく様にヘディングする
    • マークの正面ではなく左右どちらかを狙わせる
      また、マークの1m~50cm手前でバウンドするようにヘディングする


指導のポイント
  • あごを引いて上目遣いにボールを見て、首を振らないこと
    (引っ込めた首を伸ばすように使うのは良いのですが、視線がぶれないようにしましょう
    また、難しかったら首を動かさない方が良いでしょう)
  • 片足を引いて立つ(横にそろわないように)
  • 膝、腰、背筋の反動を使って頭を動かす
    (腕の反動も有効です → 両腕を少し曲げて胸の高さくらいに上げ、ボールが当たる瞬間に腕を引きつける)
  • ボールが当たる瞬間、前方にほんの少し(2~3cmくらい)頭を動かすつもりで
    ※ 最初は、あまり大きく振ろうと思うと首が動いたり、タイミングが合わなかったりするので小さく(2~3cmくらいのつもりで)動かすこと

2010/1/18